CBF125R ep-06 円陣家至高 TCOレビュー

TCOのレビューをする前にオイルの話を書こうかと思ったのですが、よく検討しなければ間違ったことを書きそうなので、
当初の予定通り、まずはオイル交換に使用したTCOのレビューをします。

TCOスペック
SAE 5W-40相当
JASO 未記載
API SL相当
ベースオイル 鉱物油
メーカー 円陣家至高

※Yahoo!が一番表示数が多いようです。
多分TCO-AC(OEM品らしい)もほぼ同じだと思う。

上記スペックで少し疑問に思った方もいらっしゃると思います。
そう。「相当」という文字があります。
「相当」の意味は「同じくらい」という意味ですね。
その文字を入れなければならないということは、その規格を取っていない。その規格を提唱している団体に「承認されていない」ということになります。
ではだめなのか?
そういうことではないですね。
たぶん。
なぜ規格を正式に取らないかというと、これは「コストを抑えるため」でしょう。
私はオイル業界について詳しくはありませんが、SAEもAPIも正式に記載するためには
・製品の検査費用
・規格を表示するためのマークの使用料
等がかかるものと思われます。

じつは、同様のことは他の業界でも行われています。

昔、日本酒で日本酒級別制度というのがあった時代の話ですが、特級・一級・二級とあり、特級が一番品質が良いものとされ、酒税も高かった。
対して二級は監査などを受ける必要が無い質の悪い物とされ、酒税も安かった。
その為清酒メーカーによってはわざと監査を受けずに二級で登録して販売し、「分かる人が買ってくれりゃいい。わざわざ監査を受けて値段を上げる必要はない。」というスタンスで販売されるところも多かったようです。
(特に一ノ蔵などはわざわざ「無鑑査」という商品名で販売したようです。挑戦的ですね。)

USBケーブルなんかも、未承認なので正式に「USBケーブル」と謳えないというものは多数あります。
Canonのプリンタに付属しているケーブルなんて「セットアップケーブル」という名前にしてあります。

それと、API規格が「SL相当」となっているのもテストした時期が古いからでしょう。
SL 2001年~
SM 2004年~
SN 2010年~
新しい規格を取ると、一般的には商品名も変えますからね。
社内で検査するにしても費用も時間もかかりますし。

参考 API規格(wiki)

こちらを見ても分かるように、規格が新しくなるごとに近年では主に環境性能が向上しています。
環境性能も性能の一つですが、オイルだけで出来ることなんてたかが知れていると思います。
バイクの性能はいろんな部分との総合性能ですから、オイルだけ良くしたってねぇ・・・。
また、ユーザーがオイルに求めている性能の主たる部分とは違うところの性能ですね。

ということで、重要なのはそのオイルの「性質」です。(性格と言ったほうが良いかも)
これは上記規格より説明文やレビューに頼らざるを得ません。

未記載のJASOについてですが、こちらも申請が必要かつその表示を記載する期限も決められているので、そちらも未記載の理由なのかも。
(想像です。単に申請するのが面倒だったのかも。何をするにもコストもかかるしね。)

TCO裏面の説明シール
TCO裏面の説明シール

ちなみに円陣家至高の製品のレビューは高評価なものが多すぎて、逆に不安になります。
サクラばっかりなんじゃないかと・・・。

そんなわけで、購入には結構勇気がいりました。
他のオイルとの価格も違いすぎるし。

しかし、使ってみた結論としては。
「なかなか良いんじゃないか」でした。

他のオイルとの比較があまりできないのですが、現時点でオイル交換2回目で
初回点検時に入れたオイル < 新車封入オイル < TCO
といった感じです。
※SOXのオイルは昔はワコーズプロステージ使用で、現在はオリジナルという情報があります。
多分自分のバイクに入れられたのもこのオリジナルオイル。

空冷4ST125cc単気筒 の CBF125R には現時点では最適だと思います。
次回はホンダウルトラG1を入れてみようと思います。
秋口頃ね。
ウルトラG1のスペックは
5W-30 MA SL
とSAEが高温側が少し低い程度で、ほぼ同じスペック。
冬場用なのでこれは関係ない。
値段は定価でも半額以下。

TCOの評価・感想

・シフトフィール
これはほんとに良くなりました。
今までニュートラルに入れるのに、1速に落としてからでないとほぼ入らなかったものが、2速からでも普通に入るようになりました。
・加速性能・レスポンス・省燃費性能
加速性能については、まあ以前より良くなったような気がします。測定していないので厳密には不明。
レスポンスは良くなったんじゃないかな。程度。
省燃費性能については、元々燃費が良いのでオイルよりも走り方で変わる方が多いので、分かりません。
・振動・ノイズ
CBF125Rは元々振動が非常に少ないので、これも分かりません。ノイズについても特に気になる部分が無かったため不明。
・始動性
これまた元々一発始動だったため不明。
・エンブレの減少
使用上の注意のような極端なエンブレの減少は有りませんが、確かにエンブレは減少していると思います。
単気筒よりマルチの方が分かりやすいのかも。

番外
・「レースなどでの使用は保証の対象外になります。」
元々保証なんてないでしょ(^^;
保証の文章なんてどこにも書いてないし。

「良くなった」と思える部分はあっても、「悪くなった」と思う部分は有りません。
しいて悪い部分を言えば「お財布にやさしくない」程度でしょう。

もう少し排気量があった方が効果は実感できるかもしれません。
シフトフィールの向上や、エンブレをどうにかしたい向きにはお勧めできると思います。

小排気量のギア車でJASO MA2のオイルを使用しているなら、このオイルの方が良いかもしれませんね。

例えばヤマハはMA2とMBのみなので、小排気量のギア車には「ベスト」ではないかなと思います。
※エンジン保護には良いかもしれないけど。

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