お迎えからずっとそらちゃんたちと別の部屋で隔離生活をしてきたピノちゃんですが、遺伝子検査をして「さあこれでやっとそらちゃんたちと一緒にいれる♪」と思った矢先、まさかのPBFD陽性でしたorz
そらちゃんたちと一緒にできないじゃん!
PBFDは3歳までの幼~若鳥が感受性が高いということで、5歳になるそらちゃんは大丈夫かもしれないけど、まだ2歳のカイくんが危険。
そらちゃんは年齢もそうだが基礎体温が高い(いつも足が温かいし暑がり)ので、免疫は高い方だと思う。
カイくんは感受性が高いと言われている年齢の範囲内だし、普段足が冷たくそらちゃんほど寒さの耐性が無いので、免疫は低い方→同じ部屋は危険ということになります。
今までPBFDは命に係わる重大な疾病。という認識だけでしたが、いまさらながらネットで検索すると陰転の情報も多数見られることに気づきました。
ピノちゃんは現在発症はしていなく、とても元気なのでこのまま治療を続けて陰転するのではと勝手に思ってます。
まあ、できることはやっていってですが。
とりあえず今回はPBFDに関して調べた情報を記します。
経緯・経過情報などは次回以降に。
PBFDは現在治療法は確立されていませんので、元気なうちに健診し遺伝子検査を受けましょう。
元気なうちに判明して治療を開始すれば、陰転の可能性も高くなります。
治療法が確立されてないと言って「治療」とは矛盾がありますが、ここで言う治療とは免疫を高める治療の事です。
それ(PBFDV)自体をなくすための直接的な療法ではありません。
また、お迎え健診及び検査結果判明までの隔離は正しい。
これをしなかった結果カイ君にまでうつって、じゃ大変なことでした。
新しい子をお迎えしたときは、まず先住鳥たちとは隔離し、必ずお迎え健診に行ってください。
一緒にできるまで1~2ヶ月かかりますが、鳥たちの健康を考えたら必須の事です。
「早く一緒にさせたい」という気持ちをぐっとこらえて我慢してください。
まず PBFD とは
PBFD:Psittacine Beak and Feather Disease (オウム類嘴羽病)
PBFDV:Psittacine Beak and Feather Disease Virus (オウム類嘴羽病ウイルス)
PBFDが病名で、PBFDVが原因ウィルスの名前です。
Psittacine:オウム
Beak:嘴
Feather:羽(ボクシングでフェザー級は羽のように軽いという意味)
Disease:疾患
Virus:ウィルス
原因のウィルスがサーコウィルス(Circovirus)という種類の為
PCD:(オウム類サーコウィルス疾患)
BFDV:(嘴羽病ウイルス)
と呼ばれることもあるようですが、同じものです。
PBFDの詳細については、多少表記の違いや見解の違いもあるようですが、
wikiや、小鳥の診療を行う病院のブログなどに症状や感染経路等の記載がある場合が多いので、必ず最新情報をご確認ください。
Googleやyahoo等のサーチエンジンは、検索のロジックが各社違ったりしますので、同じワードで検索しても結果が同じ場合ではないことが多いです。
ネットで気合を入れて検索するときは、複数のサーチエンジンで検索しましょう。
PBFDはサーコウィルスの一種であるが、鳥に特化している為研究報告等は少ない。(医療を含め市場規模が他の動物に比べ小さい為)
その為、同じサーコウィルス類で豚に感染する豚サーコウィルスでは、農水省や企業などの情報も散見するため、ウィルスの特性等はこちらを参考にしてもそう見当違いにはならないと思われるので、こちらで得られる情報を主に記します。
(実際pbfdの情報と見比べてもほぼ違いは無いように思われます)
消毒について
熱や一般的な消毒に対しては非常に耐性が高く、加熱による殺菌やアルコール消毒はほぼ無意味らしい。
消毒に対してサーコウィルスが耐性が高いことが分かりやすい資料として
長野県松本家畜保健衛生所の「かほだより(2018/11/16版)」
に消毒の効果を表す表があります。
ここの「ウィルス・エンベローブ無」にサーコウィルスは該当します。
熱に対しての耐性が高いことについては
KMバイオロジクス株式会社 動物薬事業本部営業部学術課の「Swine Disease Information Vol.15」のP2「PCV2の抵抗性と消毒効果」に実験内容の記載があり、熱での消毒は現実的に困難なことが分かります。
ただし、「PCV2の抵抗性と消毒効果」の最後の方に界面活性剤系統が有効とありますので、消毒については
洗剤を利用した洗浄
をケージや環境消毒のメインに考えましょう。
界面活性剤は一般的な洗剤にはほぼ含まれています。分からない場合・不安な場合はその製品の裏の成分が書いてあるところを見ると書いてあります。
熱やアルコールに強いことから、加熱やアルコール除菌をして対策をした気になってはいけません。
利用したケージは必ず「洗剤を利用して洗浄」してください。
感染経路は
垂直感染(親から子へ)と、環境によるもの(感染鳥の脂粉や糞、吐き戻しの餌や羽などから感染)があります。
世話をする人が健康な鳥へウィルスを運ばないよう、感染鳥の部屋に行った後は必ず洗剤を使って手洗いをし、服を着替えるかコロコロをかけるなど十分注意してください。このウィルスは空気感染ではありませんので、必要以上に怖がる必要はありません。
PBFDにかかってしまうと「もう終わり」的に思ってしまう方もいると思いますが、陰転の情報も多くあります。
中にはかなりお気楽気味の情報を伝える獣医師もいるらしい。
注意することは注意しながら、それほど悲観的になることは無いのではないかと思います。
それでは次回、経緯と経過情報などをお伝えします。