荒から手乗りへの道 総集編

総集編という名を付けましたので、私のやったこと、それによる効果などを先に書きます。
それ以外の考察などは後述とします。
(相当時間がたってしまいましたが・・・)

荒鳥を手乗りにするには、その鳥の個性と飼主の観察力・忍耐力が必要となります。

必要な段階としては以下の通り

1.人は危険なものではないと認識させる。
2.人は仲間であると認識させる。

大まかにはこの2点だけ。
特に1が重要で、ちょっと失敗すると何度もやり直しのループに入る可能性があります。

1.人は危険なものではないと認識させる。
セキセイインコ 荒から手乗りへの道 2019/6/15
セキセイインコ 荒から手乗りへの道 その2 2019/6/18

2.人は仲間であると認識させる。
セキセイインコ 荒から手乗りへの道 その3 2019/7/9
セキセイインコ 荒から手乗りへの道 その4(最終) 2019/8/23

ってところでしょうか。
重複する部分はありますが。

特別なトレーニングとかはしてません。
「慣れ」させる事を重点的にやっているだけです。

一般的に手乗りにさせるためには、「好きなもので釣る」(主に餌)
が主流です。しかし、本当にこれが早道なのでしょうか?
餌を使うと確かに寄ってくる場合が多いですが、「まず何をするべきか」という観点から考えると、不正解であるケースが多いです。

これは先の1の段階を飛ばしているので、鳥によっては同じことの繰り返しとなる場合が多い為です。
餌は好きだから寄ってくるが、「人は危険なものではない」という認識が確立されてない為「餌が欲しい」と「人が怖い」のシーソーでビクビクしながら寄ってくるので、ちょっと何かあると「やっぱり怖い」が先に立ってしまうようになります。

餌で釣ってすぐ手乗りになるケースはごく一部、鳥の性格に左右されます。
どんなタイプでも手乗りへの一番の近道は「人に慣れさせる」事です。
最初は鳥に関心を寄せず、鳥から見たら木や岩と同じと認識させます。(できるだけ動かなければいいだけと簡単)
最初は鳥の視界に入るところにできるだけ長くいる事。
次の段階でケージの扉を開けて、勝手に外で遊ばせる。(最初は出てきませんが扉を開けたままほうっておきます)
そして鳥に対して反応しなければ、「これ(人)は危険ではない」と認識するようになります。

この段階を過ぎてから、餌をあげたり見つめて話したりすれば、鳥の方もすんなり受け入れてくれるでしょう。
なにしろ「人は無害」とすでに認識しているのですから。

ここから先の手乗り化は早いです。
私も荒鳥から手乗りになるまで半年くらいはかかると覚悟していたのですが、上記の方法で2~3ヶ月で手乗りになりました。

手乗り化に苦労している方は、上記1を徹底してみてください。

既に荒鳥がいるのではなく、「これから荒鳥をお迎えする。」
という場合は、できる限り人に対する恐怖心の少ない子を選ぶことが大事です。
今回手乗りにしたカイ君の場合がこれに当たります。
一般的な荒鳥から手乗りにする何分の一かの労力で済みます。

人に対する恐怖心の少ない子とは
ケージに人が近づいても逃げないということ。
人が好きだと寄ってきます。
逃げるでも、瞬間的に逃げる子と、時間をおいてから逃げる子といます。
当然後者の方が人に対する恐怖心は薄くなります。
「どうしようかな」と迷って、「やっぱ逃げよう」という感じです。
瞬間的に逃げる子は、人を「危険」な対象と見ています。
こういう子は時間がかかることを承知の上で臨んでください。

1.人は危険なものではないと認識させる。
の段階では、同種の鳥などからは隔離して別の部屋等で飼育してください。
同種の鳥が近くにいると必ず気がそちらの方によってしまうので、手乗り化が難しい可能性が高まります。
そして、手に乗るようになった後で、おしゃべりをしたり、より「以上」の事を望む場合は、別の部屋で飼育する期間を最低でもさらに2~3ヶ月はとってください。
その間にいっぱい話しかけたり、遊んだりしてあげてください。
おしゃべりをするようになれば、それはあなたの事を好きになった証拠です。
セキセイインコの「しゃべる」という行為は、仲間と認識している証拠でもあります。
そして、主に好きな人の言葉を真似します。(または気に入った音など)

荒鳥から手乗りになったカイ君の場合、元が「そらちゃんのお友達」を連れてきてあげたい。という妻の思いでお迎えしたので、手乗りになった時点ですぐ一緒の部屋にしてしまったため、今現在、手乗りではありますが人からの言葉は覚えません。
でもしゃべります。
このカイ君のおしゃべりは、「そらちゃんの真似」です。そらちゃんは人が好きなので人の言葉を覚えました。そしておしゃべりをするので、カイ君は好きな「そらちゃんのおしゃべり」を覚えて真似しているのです。

ちなみにカイ君の性格は「ジャイアン」です。
当初のおびえて慎重だった面影はまったくなく、大好きなそらちゃんを蹴散らしておやつを食べたりしています。
そらちゃんはやさしいので逃げ回りますが、カイ君のことは好きなので寄っていきます。
吐き戻して餌をあげることもあります。
カイ君の場合、自分が吐き戻した餌を自分で食べます。(^^;

最後にそらちゃんとカイ君の違いの写真をひとつ

出して~2
出して~2

二鳥とも「出して」というアピールの写真です。
ですが、ここにそらちゃんとカイ君の違いがあります。

そらちゃんは出してアピールの為、人に一番近い場所。ケージ全面の右上(向かって)に張り付いてきます。
人に一番近くて目立つところに行くというそらちゃんの頭の良さが出てます。
カイ君はそらちゃんの真似をしているだけなので、そらちゃんの近くに行ってます。
本来ならばその位置ではなく反対の右側に行くべきところ・・・。

つまり、そらちゃんは「人が好き」なので、「人にアピールするためには」と考えて行動します。
カイ君は「そらちゃんが好き」なので、そらちゃんの真似をしているだけ。(出してほしい気持ちは同じ)

以上のように、手乗りでも人慣れや人をどれだけ好きかどうかにより、行動が違ってくるということです。
我が家の場合、べた慣れではありませんが見ていて面白いので、そこまで気にはしていません。

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