セキセイインコを飼う場合、大きく期待することは2点あるでしょう。
・手乗りになること
・おしゃべりをすること
手乗りについては、ショップで訓練し、最初から「手乗り」として売っている場合もあります。(手乗りのプレミアがある場合と無い場合があります)
しかし、「おしゃべり」については最初からしゃべるようトレーニングしての販売はありませんので、こちらは飼い始めてからのトレーニング(コミュニケーション)となります。
(インコに話してほしい言葉は飼主によって違いますので、ショップの段階で覚えさせることは無いでしょう。)
この「おしゃべり」について掘り下げていきます。
まず、よく言われている
しゃべるのはオスで、メスはしゃべらない
ですが、これはその通りです。
まあ、個性によりメスでもしゃべる個体やオスでもしゃべらない個体もいます。
人と同じように個性で大きく変わります。
ではなぜ
しゃべるのはオスで、メスはしゃべらない
を肯定するかというと、生物としてセキセイインコの基本的な性質によるものだからです。
メスがしゃべらない理由は、産卵し子育てをするからです。
産卵し子育てしている間は敵に狙われやすく、逃げられません。
その為、しゃべって敵に居場所を教えるということは生存率の低下につながる為、これ(しゃべること)をしないという性質になっています。
ほとんどの動物がメスは地味な色彩というのもこれに該当します。
(見つからない・目立たない容姿に進化した。)
ペットとして飼われていて敵に襲われる心配が無くても、この性質というものは何百年という長い時間を経て獲得したものですので、たやすくは変わりません。
ではなぜオスはしゃべるのか。
オスはメスに気に入られるためアピールしなければなりません。
存在をアピールするのもその一つなので、よく鳴くのもオスの方です。
オスにとって敵に見つかるという危険を冒してまでしゃべる・鳴くということは、繁殖する相手にアピールする方が重要だったということです。
基本的にセキセイインコのおしゃべりは一番好きな相手の真似をします。
人の世界でも動作やしゃべることなど、相手の真似をすると好感度が上がるという研究もあります。
それと同じですね。
家庭内で誰かの話す真似をしていたら、その人はインコに気に入られているということです。(パートナーと呼びます)
しかし、これは餌をあげたりケージの掃除をしたりと世話をしているからといって、パートナーと認識してくれるわけではありません。
好き嫌いの世界ですから、なかなか・・・。
気に入られるようにするには、「世話をする」より「相手をする」ことの方が上です。
気に入られるようにするには、良く話しかけたり、インコの動作の真似をするのが効果があります。
インコの動作の真似というと、一緒に頭をぶんぶん振ったり鳴き声を返したりということです。
真似をすると、よく見てきますよ。「あれっ」って感じで。
「これは仲間だ」と思ってもらえればしめたもんです。
言葉を覚えさせるとき、こちらを向いているときというのが基本ですが、言葉を覚えるのも鳥自身の好き嫌いがある為、何度言っても覚えない言葉や、いつ言ったか分からない言葉を覚えているときもあります。
そらちゃんによく話した「ももたろう」でも、「おじーさん」はよく言いますが「おばーさん」は言いません。
どういうところに好き嫌いのツボがあるんだか分かりません。
教えなくてもしゃべった(真似をした)ことは、
・コップから水を飲む音(ゴクッゴクッという小さい音)
・たいやき食べる? 年に何回もたい焼き買ってきませんので、いつ話したのを覚えてるんだか・・・。よほど気に入ったのか。
・プ~~~(小さく) 誰かのおならの音ですね(笑)すかしに近い。(笑)
その他にもありますが、人の場合と同じように、「面白い」と思った言葉を覚えます。
対してあまり気に入らない言葉は何度言ってもなかなか覚えてくれません。「明けましておめでとう」なんて何か月もしゃべりかけてもダメでした。気に入るようにアクションを付けて「あけまして・あけまして・あけまして!」等とこれでも何か月かパワープレイして、やっと何回かしゃべったくらいなので、あまり気に入らない語感なんでしょう。(そらちゃんには)
もう1羽のカイ君と言えば、人慣れこそしているものの、大好きなのはそらちゃんなので、おしゃべりはそらちゃんのコピーです。
カイ君は「かいくん」と言って欲しいのですが・・・。
(カイ君は「そらちゃんとは言いません。たぶん名前は認識している模様。)
まとめ
・おしゃべりなのはオスでメスはしゃべらない個体が多い
・好きな人の言葉を覚える(まねる)
・覚えるのは気に入った言葉(音)
・覚え「させる」には気乗りさせてから
そんなところでしょうか。